ABOUT

先行の調査（※）や相次ぐ被害者の告発から分かるように、表現界におけるハラスメントは今も起こり続けています。顕在化したものはごく一部で、多くは加害者や周囲との関係のなかで沈黙を強いられています。私は、これ以上新たなハラスメントを生まないために、ハラスメントが起きる構造を理解したうえで、誰もが潜在的加害者であることを常に自覚します。すでにハラスメント指針が策定されていれば、実効性を持っているか検証します。また、被害が起きた際の相談窓口の拡充など、業界を挙げての対策に積極的に取り組みます。

先行の調査（※）から、表現界におけるジェンダーバランスの不均衡は明白です。私は、ジェンダーバランスの不均衡がハラスメントの温床にもなっている現状を踏まえ、ジェンダーバランスの是正に取り組みます。誰もが性別に左右されず正当な評価や発表の機会を得られるよう、決定権や任命権を持つ機関・グループなどが、特定の性別や、偏った属性によって編成されていないか、互いにチェックの目を働かせます。

個人の尊厳が蔑ろにされたうえに表現は成り立たないのであって、表現活動に携わるすべての人の労働環境の健全化を目指します。具体的には、長時間労働の見直しや、契約条件の明文化などに加え、育児や介護と表現活動の両立支援、社会的弱者へのサポートなどを積極的に行うことで、あらゆる人が無理なく表現活動に参加できる環境を目指します。

表現活動はすべての人に開かれたものであって、その人が生まれ持った属性などによって表現活動への参加が阻まれることは、いかなる場合も許されません。私は、人種、信条、性別、社会的身分などによる差別を行いません。

価値観の更新は自動的には行われません。経験を至上とせず、常に新たな情報や価値観を取り入れます。「ニューノーマル」も常に変化するものとし、自身の価値観をラディカルに更新することを恐れず、自らも変化することで、真に創造的な表現活動を行います。